妊娠中の妊娠腎症と血圧上昇に伴う動脈硬化とは

アダラートは古くから日本で使用されている高血圧治療薬です。昔はアダラートカプセルという1日3回服用が必要な製剤だったが、改良によって1日1回服用で効果が持続するアダラートCR錠が現在では主に使用されています。アダラートの有効成分はニフェジピンというものです。このニフェジピンはL型カルシウムチャネルを阻害することによって、血管平滑筋へのカルシウム流入を阻止して、血管平滑筋を弛緩させ、血管を拡張し、血圧を低下させる薬です。このような薬はカルシウム拮抗薬という分類に属しますが、この特徴は降圧効果が他の高血圧治療薬と比較して著しく高いことです。降圧効果を速やかに確実に出したい場合には、非常に便利な薬です。ただ他の併用薬の作用を増強したりすることもあるので、併用薬のある方には注意して使用する必要があります。
ところで動脈硬化とは、高血圧の状態が持続的に続くと血管が固くなり柔軟性を失い、出血や血栓塞栓症の原因となったりします。つまり動脈硬化とは高血圧治療によって阻止することができるのです。
また妊娠中には妊娠高血圧症候群となりやすいです。その時の症状としては高血圧、蛋白尿、浮腫などが挙げられますが、高血圧と蛋白尿を併発している場合を妊娠腎症と呼びます。蛋白尿は高血圧によって引き起こされます。妊娠腎症は妊娠中期以降に発現しやすいです。
これらのことから動脈硬化とは妊娠中の高血圧によっても引き起こされる可能性があります。ただし妊娠20週未満の高血圧に対してはアダラートは使用できません。なぜなら催奇形性を持つ可能性があるからです。妊娠腎症に対しても同様です。ただ妊娠20週を超えてからは使用されることもあります。